温暖化対策はデンマークが先生

酸性雨地球温暖化問題など欧州の国々は積極的に取り組んでいる。中でも、デンマークの国を上げた取り組みが注目されている。デンマークは過去30年間でGDPが2倍以上になったが、エネルギー消費量はほぼ横ばいで推移している。最近でいえばBRICs諸国の経済発展がエネルギー消費を先導し、世界的なエネルギー需給の逼迫に大きな影響を与えているのとは全く異なる話しである。例えば、米国やイギリスも対GDP比のエネルギー消費は減少しているが、デンマークが約160億円相当のGDPを生み出すのに約100+トンの石油消費が必要になるところ、米国は300トン、英国は200トンの石油が必要となる。デンマークの経済活動のエネルギー消費効率の良さは際立っている。
デンマークのエネルギー消費の効率性は、官、民、市民の総力を挙げての取り組みのようだ。例えば、消費効率の良い電化製品を普及するために、電化製品お効率性を格付けし、その格付け(例えば最高格付けグループのA格)に政府の補助金が支給され、消費者がエネルギー効率の良い電化製品を購入する動機付けをしている。
しかしながら、このような取り組みを様々な分野で行っているデンマークでも、エネルギー消費の効率化向上には頭打ち感が出ているようで、次の革新的なアイデアが喫緊である。ターゲットとしては住宅や車に関連するエネルギー消費の効率性アップが検討されている。

Reference: Leila Abboud, "How Denmark Paved Way To Energy Independence", April 16 2007, The Wall Street Journal Online, Dow Jones & Company, Inc.